裁判所職員の20代女性に性的表現を伴うメールを送ったとして、ストーカー規制法違反罪に問われた宇都宮地裁判事、下山芳晴被告(55)の初公判が25日午前、甲府地裁で開かれた。同被告は「すべて間違いありません」と起訴事実を認めた。検察側は「司法制度改革に対する国民の信頼を裏切った」として懲役6月を求刑し、即日結審した。判決は8月8日。
起訴状によると、下山被告は、甲府地裁・家裁都留支部長だった今年2月から3月にかけて、女性への恋愛感情を満たすため、都内の自宅や漫画喫茶から女性の携帯電話に計16回にわたりメールを送った。
検察側は約20分かけた起訴状朗読で、その驚くべき中身を明らかにした。
≪こんばんわ! もうお風呂入った? ラブホに〇〇ちゃんが入るの見いちゃった! ついでに写真撮っちゃった! この写真、送ってみよーか?≫≪お昼は楽しかったよね、体の相性ばっちりって感じ!≫
≪昨日は、時間なくってエッチまでできなかったけど、いろいろやれて楽しかったよ!≫≪穴ちっちゃいって悩んでるって? とっても気持ちいいよ!≫≪今度ラブホめぐりしようね。じゃあ オヤスミー≫
親密な関係をうかがわせる文面だが、下山被告はこうしたメールを匿名で送信しており、妄想の可能性が高い。職場でのまじめな裁判官とは違う「裏の顔」が暴かれた。
起訴状の朗読中、下山被告はメール内容が記された書類を左手に持ち、被告人席で立ったままじっと見入っていた。裁判長から罪状への認否を尋ねられると、下山被告は背筋を伸ばして「すべて間違いありません」と答えた。
その後、弁護側は「被害者には、ただおわびの気持ちを伝えるしかない。自分が犯した愚かな行為を恥じ入るばかりです」という、下山被告が記した書面を読み上げた。
現職裁判官が刑事裁判を受けるのは、児童買春事件で2001年に有罪判決を受けた元東京高裁判事以来で極めて異例。